クレジットカード会社からの借金にも時効制度は適用されるの?

公開日: : トラブル全般

クレジットカード会社からの借金にも時効制度は適用されるの?

刑事「時効になんかさせてたまるか!絶対に犯人を捕まえてやる!」
犯人「時効まで残りあとわずか・・・絶対に逃げ切ってやる!」

 
刑事ドラマを見ていたりすると、頻繁に出てくる『時効』というフレーズ。皆さんも一度は耳にしたことがあるかと思います。刑事ドラマに限らず、テレビのニュースやラジオなどでも出てきたりしますね。

この「時効」という言葉の意味については、皆さんもご存知だと思いますが、ある事実状態が一定期間継続した場合に、その事実状態が真実かどうかにかかわらず、これを正当な法律状態と認める制度のことを言います。要は、一定の期間逃げおおせることができたら、処罰されなくなるということです。

では、この時効制度、犯罪だけに限らず借金に対してもあるのでしょうか?

借金に対しても「時効」はあるの??

実は、犯罪だけでなく借金に対しても時効は存在しています。ですから、一定の期間が過ぎれば借金は時効で消えてしまいます。つまり、借金を返さなくても良いということになります。

もちろん、金額の多い少ないは関係ありません。借金額が数千円だろうが、数百万、数億円だろうが、時効になれば全額支払わなくてよくなります。

もし仮に、時効が成立した後に「借金を返済しろ!」と貸主が言ってきたとしても、法的に何の拘束力もなくなりますので、支払う必要はありません。

では、借金の時効を成立させるために必要な「一定の期間」とは、一体どれくらいの期間をさしているのでしょうか?

借金の時効に必要な一定期間とは??

まずはじめに、時効と一口に言っても、いろいろと種類があります。日本における時効制度は、大きく「刑法上の時効」と「民法上の時効」の2つに分けることができます。

ドラマなどによく出てくる犯罪に対する時効は、『公訴時効(こうそじこう)』と呼ばれ、「刑法上の時効」に分類されています。そして、借金に対する時効は犯罪ではありませので、「民法上の時効」に分類されています。

さらに、「民法上の時効」は、債権者(お金を貸した人)が債務者(お金を借りた人)に対して、一定の期間、権利(請求)を行使しなければ、その権利を失ってしまう『消滅時効(しょうめつじこう)』と、他人の物や財産を一定の期間継続して所有していると、その物や財産の所有権を取得できる『取得時効(しゅとくじこう)』の2種類に分けることができます。

今回は借金に対する時効ですので、前者の「消滅時効」に該当します。それでは、借金の時効に必要な一定期間について見ていきたいと思います。

まず、民法において借金の時効期間は10年間とされています。ですが、借入先がカード会社、消費者金融、銀行、信販会社などの法人の場合、借金は「商事債権」として扱われるため、時効に必要な期間は「5年間」となります。
借入先が家族や友人など、個人の場合になると借金の時効期間は民法と同じ「10年間」となります。

今回は、借入先がカード会社になりますので、時効期間は5年間になります。「5年間ならなんとかなりそうな気がする」このように思う方もいるかもしれませんが、実際に借金を踏み倒すとなると、そんなに簡単なことではありません。

借金を踏み倒すことが簡単ではない理由とは?

まず、借金に対する時効期間は「5年間」と先程言いましたが、それは一体いつから数えて5年間なのでしょうか?

それは、「最後に借金を返済した日から5年間」です。未払い期間のトータル年数が5年間ではなく、継続して5年間です。つまり、借金の返済を続けているかぎり時効を迎えることはないということです。

ですが、借金を踏み倒すことが簡単ではない理由はそこではありません。一番の理由は、先程、消滅時効のところで紹介した、債権者が「一定の期間、権利(請求)を行使しなければその権利を失う」というところにあります。

どういうことかと言うと、カード会社がお金を貸した人に対して、「借金を返済しろ!」などの訴えや請求を、5年間してこなければ時効は成立するということです。

逆に言えば、その5年間にカード会社から訴えや請求があった場合は、時効が成立しないということになります。このように、債権者が時効を中断させる行為のことを、俗に「時効の中断」といいます。

では、具体的に時効の中断理由について見ていきたいと思います。

時効の中断理由には何がある?

時効の中断理由としては下記の3つがあげられます。

1.裁判上の請求
2.差し押さえ
3.債務の承認

 
それでは、1つずつ見ていきたいと思います。

1.裁判上の請求

裁判上の請求とは、お金を貸している債権者がお金を借りている債務者に対して、「訴訟の提起」や「支払督促の申立て」、「和解及び調停の申立て」を裁判所を通して行い、時効を中断させることをいいます。

では、それぞれ簡単に補足していきます。

訴訟の提起について

訴訟の提起とは、債権者が訴状を裁判所に提出し、裁判を起こすことをいいます。訴状が裁判所に提出されると、その時点で時効は中断してしまいます。

支払督促の申立てについて

支払督促の申立てとは、裁判所が債務者の言い分を聞かないまま、債権者の申立てのみに基づいて、債務者に「借金を返済しなさい」と支払い命令を出すことをいいます。
ただし、この支払督促の申立てを行っただけでは、時効は中断されません。(一時的には中断します。)

債務者に対して支払督促を送ったあとに、債務者からの借金返済や異議の申立てがない場合、債権者は裁判所に対して、仮執行宣言の申立てをすることができます。この仮執行宣言の申立てを行うことで、はじめて時効が中断されます。

支払督促の申立ては、起訴を提起するより簡単に行うことがでるうえ、裁判所に収める手数料も起訴の半分と費用も抑えることができるため、起訴の提起より、支払督促を裁判所に起こす債権者の方が多いようです。

カード会社に訴えられた後の流れや対処について知りたい方は『クレジットカードの代金を支払わず延滞し続けた場合はどうなってしまう?』を参考にしてくだい。

和解及び調停の申立てについて

債権者が和解及び調停の申立てを行い、和解及び調停において紛争の解決がなされた場合は、その時点で時効が中断します。

ですが、債務者が裁判所に出頭しなかったり、話し合いがまとまらなかった場合には、債権者が1ヶ月以内に訴えを提起しなければ、時効中断の効力は失い、再び時効が進行します。

和解とは、当事者同士が話し合いをすることで互いに譲歩し、紛争を解決することをいいます。また、和解には「裁判外の和解」と「裁判上の和解」の2種類があります。どちらも和解ですが、それぞれが持つ「和解の効力」に違いがあります。

裁判外の和解とは、当事者同士が任意で話し合いを行い解決を図ります。裁判外の和解は、あくまで任意での契約(和解契約)となるため、確定判決と同じ効力はなく、もし仮に債務者が契約を破ったとしても法的な強制力はありません。

逆に、裁判上の和解は、裁判所が関与して話し合いが行わるため、和解成立後は、裁判所書記官によって「和解調書」が作成されます。

この和解調書は、確定判決と同じ効力を持っており、仮に債務者が契約を破ったとしても法的な強制力があります。

なお、裁判上の和解には、判決を求める訴訟を提起する前に、すでに当事者同士で話し合いがついており、あとは裁判所に出頭して和解の手続きをするだけの『即決和解(そっけつわかい)』と、裁判所で起訴が継続中に裁判官が関与して、紛争について双方が譲歩して起訴を終結させる『訴訟上の和解(そしょうじょうのわかい)』の2つがあります。

調停についても、当事者同士が話し合いをすることで互いに譲歩し、紛争を解決することをいいますが、調停を行う際には、裁判官一人に加え一般市民から選ばれた「調停委員」2人以上が間に入ることになります。

裁判外の請求について

債権者が債務者に対して請求を行い、時効を中断させるためには、必ず裁判所を通して、法的手続きを行う必要があります。

ただ単に、「借金を返済してくれ!」というようなことを、口頭や手紙、ハガキなどで債務者に請求しただけでは、証拠が残らないという観点から時効を中断させることはできません。

ただし、証拠を残すことができる「内容証明郵便」を使って請求を行えば、時効の進行を6ヶ月間だけ中断させることができます。

債権者は、この6ヶ月の間に上で紹介した起訴や支払督促などの裁判上の請求を行う必要があります。仮に、何もしなかった場合は、再び時効が進行してしまいます。このように、裁判所を通さず、時効を一時的に中断させることを「裁判外の請求、あるいは催告(さいこく)」と呼びます。

なお、催告による時効の中断は1回限りです。何度も内容証明郵便を送って時効の中断を繰り返すということはできません。

2.差し押さえ

債権者が訴えを起こし、裁判所から強制執行の許可が出れば、いつでも債務者の給料や財産などを差し押さえることができるようになります。

そして、債権者が債務者の給料や財産などに対して、差し押さえを行った場合には時効が中断されます。また、仮差押さえや仮処分を行った場合でも時効は中断されます。

3.債務の承認

債務の承認とは、債務者が自分に借金があることを認めてしまうことです。時効期間である5年間のうちに、一度でも借金の存在を認めてしまうと、その時点で時効は中断してしまいます。

自分の借金を認める具体的な例としては次の3つがあげられます。

1.「返済」による債務承認
2.「書面」による債務承認
3.「口頭」による債務承認

1.「返済」による債務承認

借金の一部弁済や利息の支払いをすると、その時点で自分の借金を認めたということになり、時効が中断してしまいます。

返済する金額に決まりはなく、1万円だろうが、たとえ1円だろうが返済をすると、債務の承認にあたり時効は中断してしまいます。

2.「書面」による債務承認

「今月末までには、必ず◯◯円返済します。」や「平成◯年◯月◯日までに、金◯◯万円づつ分割にて合計金◯◯万円返済します。」といったような、債務承認弁済契約書や確認書に署名捺印をすることは、債務の承認にあたり時効が中断してしまいます。

また、債権者に念書を差し入れることも自分の借金を認めたとして、時効が中断してしまいます。

3.「口頭」による債務承認

「ちゃんと借金は支払います。」や「借金していることは認める」というようなことを、口頭で言った場合にも、自分の借金を認めたということになり、時効が中断してしまいます。

また、「ちゃんと支払いはするから◯月◯日まで待ってほしい」といった、支払い期限の猶予を願い出ることも、債務の承認にあたり時効が中断してしまいます。

ただし、口頭での約束の場合は、必ず証拠となる録音テープが必要となります。証拠がないと、「言った、言わない」の争いになるだけです。そのため、録音記録が残っていないと、証拠能力としては非常に弱くなってしまいます。

 
以上のように、カード会社が「請求」「差し押さえ」「承認」いずれかの行動を起こすことで、時効は中断してしまいます。

時効が完成するまでの5年間、カード会社がただ黙って借金の返済を待っているだけとは、到底考えられません。かならず何らかの措置を行い、借金の回収を試みるはずです。

時効が完全に中断してしまうと、たとえあと数ヶ月で時効が完成していてたとしても、時効の起算点(スタート地点)はまたふりだしに戻り、はじめから数え直しとなります。

さらに、裁判で判決を取られたり、裁判手続の中で和解をした場合には、時効の期間が確定日から10年間とさらに長くなってしまいます。

借金の時効期間は5年間となっていますが、時効の中断理由が発生する度に、時効期間も延長され続けます。その間、カード会社からの支払督促を無視し続けるのは、精神的にかなり疲れるはずです。

たとえ、支払督促から逃げるべく引越しをしたとしても、住民票を移すことで居場所が特定されてしまう可能性があるため、住民票の移動もできません。

もし仮に、住民票の移動をしなかったとしても、自分の知らない間に起訴を起こされ、判決が確定し強制執行の許可がでれば、給料が差し押さえられてしまいます。そうなると、会社に借金の存在がバレてしまい、仕事にも影響がでるはずです。

また、カード会社からの借金を延滞して「61日以上」が経過すると、個人信用機関に金融事故情報としても記録されてしまいます。(俗にいうブラックリスト入り)

そうなると、最低でも5年間は、あらたなクレジットカードを作ったり、住宅ローンを組むなどのあらゆる金融取引ができなくってしまいます。

ブラックリストについて知りたい方は『クレジットカードでブラックリストに載ってしまう3つの条件』を参考にしてください。

このように、借金を踏み倒すこと自体は可能だとしても、実際にするとなると簡単なことではありませんし、生活していく上でもかなりの支障がでてきます。

仕事もやめて、引越しをするくらいの覚悟があれば話は別ですが、逃げまわるのはしんどいなと思うのであれば、少しづつでも借金を返済していったほうが良いのではないかと思います。あるいは、自己破産や債務整理を検討してみるのも良いかもしれません。

とは言え、借金の時効が完成する時はします。以外と苦労も少なくあっさり借金が時効になる場合もあります。こればっかりは、誰にもわかりません。まさに運次第といったところです。

では、もしも「そろそろあの時の借金って時効になるんじゃないの??」と思い当たる事があった場合、何もせず借金が時効になるまで待っていれば良いのでしょうか?

借金の時効は待っているだけ良いの?

結論から先に言いますと、借金の時効期間が経過していたとしても、ただ待っているだけでは何年たっても借金が消えることはありません。

借金を消滅させるためには、必ず貸主に対して「時効の制度を利用します。」と主張しなければなりません。このように、貸主に対して時効制度を利用するという意思を伝えること『消滅時効の援用(えんよう)』と呼びます。

時効は要件を満たしてさえいれば、相手の了承や合意は必要ありませんので、一方的な時効の援用を主張するだけで借金は消滅します。

では、具体的に消滅時効の援用をする方法について見ていきたいと思います。

消滅時効の援用をする方法とは?

債権者に対して時効制度の利用を主張するためには、「すでに借金の消滅時効期間は経過しているから、今後は請求などはしないでください。」というような内容が書かれた『時効援用通知書』と呼ばれる文書を、内容証明郵便で郵送します。

内容証明郵便とは、裁判外の請求のところでも出てきましたが、「誰が、誰に対して、いつ、どんな内容の手紙を出したのか」ということを、日本郵便株式会社(郵便局)が証明してくれる郵便のことです。

では、なぜ内容証明郵便で郵送するのでしょうか?

内容証明郵便で郵送する理由とは?

理由については、お気づきの方も多いかと思いますが、「誰が、いつ、誰に、どんな内容の文書を送ったか」という記録(証拠)を残すためです。

よく耳にする「書留」では、「誰が、いつ、誰に送ったか」という記録しか残らないため、内容についての記録(証拠)を残すために内容証明郵便を利用します。

ただし、郵便局が証明してくれるのは、どんな内容の文書を送ったのかということであって、送った文書の内容が正しいかどうかを証明してくれるものではありません。

なお、内容証明郵便では、送った文書を相手が受け取ったことや、受け取った日付についてはわかりませんので、ちゃんと相手に届いているかどうか知りたい方は、配達証明も合わせて利用すると良いかと思います。

内容証明郵便の作成方法と出し方について

まずは、内容証明郵便の作成方法についてから見ていきたいと思います。

内容証明郵便を作成する際は、相手用に1部、自分用に1部、そして郵便局用に1部と、計3部用意する必要があります。(コピーでも可)

用紙のサイズについては、特に指定があるわけではないので、自由に選択することができます。記入する際には、手書きでも構いませんがパソコンのWordを利用すると楽かと思います。

文書の書式については、ネットで検索すればたくさん出てきますので、そちらを参考にしてください。なお、文書を作成する枚数や字数、行数に制限はありませんが、用紙1枚当たりの行数・字数には制限があります。下記参照

区別字数・行数の制限
縦書きの場合・1行20字以内、1枚26行以内
横書きの場合・1行20字以内、1枚26行以内
・1行13字以内、1枚40行以内
・1行26字以内、1枚20行以内

 
内容証明郵便はWordで作成する以外にも、文具店などで専用用紙(3枚複写)を購入することもできます。また、自分で作成するのが不安だというかは、弁護士や行政書士に依頼することもできます。

続いては、内容証明郵便の出し方について見ていきます。

作成し終わった内容証明郵便を封筒に入れたら、印鑑を持って郵便局の窓口へ行き手続きをしてもらいます。郵便局で中身の確認をしますので、封筒には封をしないでください。

ただし、内容証明郵便はどこの郵便局からでも出せるというわけではなく、「郵便認証司」という国家資格をもった社員が在籍している郵便局からでしか出すことはできません。

内容証明郵便を受け付けてれる郵便局については。こちらから検索してください。

では、もしも借金の時効期間は過ぎているのに、消滅時効の援用をしなかった場合はどうなるのでしょうか?

時効期間は過ぎているのに消滅時効の援用をしなかった場合はどうなる?

借金の時効期間は過ぎているのに、消滅時効の援用をしなかった場合は、先程も言いましたが、自分の借金がいつまでたっても消滅しません。

時効の援用をしないことの本質はそこにありますが、それ以外に注意しないといけないことがあります。それは、たとえ借金の時効期間が過ぎていたとしても、「時効の中断はありえる」ということです。

つまり、先程時効の中断理由のところで紹介した、「請求」「差し押さえ」「承認」によって時効が中断してしまうということです。

業者によっては、借金の時効期間が過ぎていたとしても、時効の援用がなされていなければ、債務の承認を取ろうとしたり、訴えを起こしてきたりします。

ただ、訴えにかんしては、答弁書に「消滅時効を援用します」と書いて裁判所に送り返せば訴えを退けることができます。

ですが、何もせず放置していると債権者の請求は認められてしまい、時効期間は判決が確定した日から10年間となってしまいます。

確定判決が出たあとや債務を承認したあとに、「借金の時効はとっくに過ぎているからこんなのは無効だ!」といくら時効を主張したとしても、よほど悪質なことでもないかぎり主張は認められませんので注意してください。

ですから、借金の時効期間が過ぎているのであれば、一刻も早く消滅時効の援用手続きをすることを強くおすすめします。

では、自分の借金の時効期間が過ぎているのかを調べる方法ってあるのでしょうか?

借金の時効期間が過ぎているのか調べる方法はあるの?

借金の時効期間が過ぎているのか調べる方法としては、時効の起算点がいつなのかを確認することです。つまり、「借金を最後に返済をした日(最終取引日)はいつなのか」ということです。

では、どうやって最終取引日を確認すれば良いのでしょうか?それは、債権者から送られてくる「最終取引明細書」を見れば確認することができます。とは言え、5年以上も前の取引明細書を保管している人は少ないかと思います。

では、明細書を破棄していた場合はどうすれば良いのでしょうか?それは、借金をしている相手側に「取引履歴の開示請求」をすることで確認することができます。

「借金をしている相手に連絡を取るのは嫌だな~」と思う方もいるかもしれませんが、こればかりはどうしようもありません。

それならと、昔の記憶をたよりに確実に時効期間が過ぎているであろうというタイミングで確認をとれば良いのではと思ったりもしますが、時効期間である5年が経過しているから安心だとは言い切れない場合があります。

それは、借金から逃げるために引越しをしていた場合です。引越しをして債権者からの連絡を絶っていた場合、裁判所に訴えがあったとしても、裁判所からの支払督促や訴状などが自宅に届かないので裁判が開かれたかどうかもわかりません。

そうなると、自分の知らいない間に裁判が開かれ、判決が確定し、時効期間が10年間になっている可能性も十分考えられます。

しかし、「いや、間違いなく時効は成立しているはずだ!」と言い切れる方は、債権者に時効期間が過ぎているのかを確認するのではなくて、消滅時効の援用の通知書を直接郵送するのほうが手っ取り早くて良いかと思います。

時効期間が過ぎていれば、相手に文書が届いた時点で時効が完成となりますので、貸主に時効期間の確認を取る手間を省くことができます。

債権者に開示請求をする以外に、実はもうひとつ取引履歴を確認できることがあります。それは、債権者から訴えられた場合です。

債権者から起訴されると、裁判所から訴状が届けられますが、通常それと一緒に取引履歴が添付されているはずです。それを見れば最終取引日がわかります。

取引履歴を確認し、時効期間が過ぎれいるのであれば、答弁書に「消滅時効を援用します」と書いて裁判所に提出すれば、裁判をせずそのまま時効が完成となります。逆に、時効期間が過ぎていないのであれば、そのまま裁判が進んでいきます。

最後に

さて、これまで借金の時効制度にまつわる事柄についていろいろと紹介してきましたが、最後に言えるのは、借金を消滅させるために時効の援用をする場合、あるいは借金の時効期間が過ぎているのか調べる場合には、借金問題に強い専門家(弁護士や司法書士)に相談をして適切な判断を受けたほうが良いということです。

時効の援用や時効期間の確認は、個人でも行うことができますが、時効が中断してしまうリスクが必ず発生してしまいます。相手はその道のプロですから、素人が行うとあの手この手でいろいろな策を講じてくる可能性があります。

その結果、せっかく時効期間が過ぎていたにもかかわらず、時効が中断してしまうことにもなりかねません。そうなったときの精神的ダメージは相当なものになるはずです。

ですから、確実に時効期間が過ぎている場合でも、個人では行わず専門家に相談することをおすすめします。

 

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