海外でのクレジットカードの使い方。ATMでのキャッシング手順について
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最終更新日:2023年09月28日
キャッシング
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海外旅行に行く前になると、滞在先での現地通貨をどうやって調達しようかなと悩む方も多いと思います。
- 日本で両替して持って行く
- 現地に行ってから両替する
- 国際キャッシュカードを利用する
なども考えられますが、手数料を安く抑えるならクレジットカードのキャッシングサービスを利用するのが一番です。
とは言え、使ったこともない海外ATMを、ぶっつけ本番で利用するというのもなんだか不安。
そこで今回は、初めての方でも安心できる「キャッシングを使って海外ATMから現地通貨を引き出す手順」について解説したいと思います。
現地に行って「あれ!?操作方法がわからない・・・」なんてことにならないためにも、ぜひここで使い方をマスターしていってください。
また、海外ATMを利用する際の注意点も紹介していますので、合わせてご覧になってみてください。
使えるATMはカードの国際ブランドによって違う
まずはもっとも大切なことから。
日本国内であれば、VISAだろうがJCBだろうが基本どこのATMからでもキャッシングを利用することができますが、海外だと国際ブランドによって使えるATMが変わってきます。※以下参照
VISA | |
JCB | |
MasterCard |
利用する前には、必ずお手持ちのカードブランドとATMに記載されているロゴを確認しましょう。
海外ATMから現地通貨を引き出す手順
キャッシングを使って海外ATMから現地通貨を引き出す手順としては、以下のようになります。
- カードを挿入する
- 使用言語を選択する
- 暗証番号を入力する
- 取引内容を選択する
- 取引口座を選択する
- 引き出し金額を選択する
- 現金・カード・利用明細書を受け取る
それでは1つずつ解説していきます。
1.カードを挿入する
まずは、ATMに利用したいクレジットカードを挿入します。
日本では、カードの表面を上向きにして入れるのが一般的ですが、海外では次の5つのパターンがあるので注意してください。
パターン1 | カードの表面を上向きにして挿入する(日本と同じ) |
パターン2 | カードの表面を上に向け挿入し、すぐに抜き取る |
パターン3 | カードの表面を手前に向け上から挿入し、すぐに抜き取る |
パターン4 | カードの裏面を上に向け、磁気テープ(黒い帯状)を左側にして挿入する |
パターン5 | カードの裏面の磁気テープを、カードリーダーに「シュッ」っとスライドさせる |
VISA公式サイトより画像を抜粋
2.使用言語を選択する
カードを挿入したあとは、使用言語を選択します。
日本語が使えるATMなら迷わず「日本語(JAPANESE)」を選択しますが、ない場合は「英語(ENGLISH)」を選択してください。
もちろん、日本語や英語以外に自分が分かる言語があれば、それでもOKです。
ATMの機種によっては、
- DOMESTIC 日本語
- FOREIGN 日本語
というように2タイプ表示されている場合もありますが、それぞれ
FOREIGN:外国で発行されたカードなのか?
という解釈になるので、日本で作ったカードなら「FOREIGN 日本語」を選択すれば問題ありません。
※以降は、英語を選択した場合の操作方法について解説します。(日本語はこちら)
3.暗証番号を入力する
画面に「ENTER PIN」あるいは「Enter Your PIN」と表示されたら、4桁の暗証番号を入力します。
他にも、
- Personal Identification No.
- Personal Number
- ID Number
- Secret Code
と表示される場合もありますが、意味は同じです。
暗唱番号入力後、「ENTER」を押せば次の画面に移動しますが、機種によっては入力後自動的に移動する場合もあります。
また、4桁ではなく6桁の暗証番号を入力する機種もあります。
一瞬「えっ!?」ってなるかもしれませんが、
- 4桁の暗証番号入力後に「ENTER」を押す
- 4桁の暗証番号入力後に「00」と入力し「ENTER」を押す
上記いれずかの方法で対処できるので安心してください。
ちなみに、上のタイプの機種は「中国・香港・台湾・インドネシア・タイ・韓国・マレーシア・フィリピン・シンガポール」で多くみられ、下のタイプは「ベトナム」で多くみられます。
4.取引内容を選択する
画面に取引内容の選択を意味する「SELECT TRANSACTION」または「Select Type of Transaction」が表示されたら、一覧の中から「WITHDRAWL(引き出し)」を選択してください。
ちなみに、他の単語の意味は、
TRANSFER:振込み
BALANCE:残高照会
CANCEL:取消
となります。
5.取引口座を選択する
取引内容を選択したあとは、取引口座を選択します。
画面に「SELECT SOURCE ACCOUNT」が表示されたら、一覧の中から「CREDIT(クレジット)」もしくは「CREDIT CARD(クレジットカード)」を選択してください。
ちなみに、他の単語の意味は、
SAVINGS:預金
CHECKING:当座預金
CANCEL:取消
となります。
6.引き出し金額を選択する
画面に引き出し金額の選択を意味する「SELECT DISPENSE AMOUNT」が表示されたら、引き出したい現地通貨の金額を選択してください。
一覧の中から金額を選ぶのが基本ですが、「OTHER(その他)」を選択して任意の金額を引き出すこともできます。
例えば、$140を引き出すなら、
1→4→0→「DECIMAL」→0→0(小数点)
と入力すれば140ドル00セントが引き出されます。
※米国内では$20単位で$200まで金額を入力するATMもあります。この場合、$20単位以外の金額($30、$50など)を入力しても利用できません。
7.現金・カード・利用明細書を受け取る
最後に、取り出し口から現金を受け取り、クレジットカードと利用明細書を回収すれば完了です。
機種によっては、「Would You Like Another Transaction?(引き続き操作を続けますか?)」と聞かれることがありますが、取引終了なら「NO」、続けるなら「YES」を押せばOKです。
以上が、一般的な海外ATMでの操作方法になります。
国や地域、機種によって若干の違いはありますが、基本的な部分はどこも同じなので、落ち着いて操作すれば問題なく利用できるかと思います。
抑えておくべきポイントは、画面に表示される英語フレーズの意味。
これさえ理解しておけば、何も怖いものはなしですね。
下記表を活用しながら、ぜひATM操作にチャレンジしてみてください。
英語フレーズ | 意味 | 操作 |
SELECT SERVICE | サービス選択 | 使用言語を選ぶ |
Enter Your PIN ENTER PIN | 暗証番号入力 | 暗証番号を入力する |
SELECT TRANSACTION | 取引内容を選択 | WITHDRAWL(引き出し)を選ぶ |
SELECT SOURCE ACCOUNT | 口座選択 | CREDIT(クレジット)を選ぶ |
SELECT DISPENSE AMOUNT | 引出し金額を選択 | 引出し金額を選ぶ |
使用言語で「日本語」を選択した場合
あえて解説する必要もないのかもしれませんが、念のため使用言語で「日本語」を選択した場合の手順を紹介しておきます。
1.カードを挿入する
2.使用言語で「日本語」を選択する
3.取引内容を選択する
取引内容の選択画面になったら、クレジットカードのキャッシングを意味する「キャッシュサービス」などを選択してください。
4.引き出し金額を選択する
一覧の中から現地通貨で引き出す金額を選択してください。
英語の時同様「その他」を選択すれば、任意の金額を引き出すこともできます。
5.暗証番号を入力する
4桁の暗証番号を入力してください。
6.現金・カード・利用明細書を受け取る
最後に、取り出し口から現金を受け取り、クレジットカードと利用明細書を回収すれば完了です。
海外ATMを利用する際の注意点
現金を受け取るまで流れとしては、日本のATMとほぼ一緒なので戸惑うことも少ないでしょうが、利用するにあたってはいくつか注意点がありますので紹介しておきます。
どれも非常に重要なことばかりなので、必ず目を通しておいてくださいね。
1.空港や金融機関に設置されているATMを利用する
ATMは街の至るところに設置されていますが、人通りの多い道路に面したところでは利用しないのが無難です。
急を要する場合でなければ、空港や銀行に設置されているATMを使いましょう。
また、夜間や早朝といった人の少ない時間帯に利用するのも極力控えておきましょう。
24時間稼働しているATMは確かにありがたいですが、安全性をもとめるならやはり日中に利用するのが一番です。
2.引き出す通貨の種類に注意する
地域によっては、滞在している場所にATMが設置されていても、引き出せる通貨が滞在地と異なる場合があるので注意が必要です。
また、アメリカ合衆国に隣接しているカナダ国内のように、引出通貨がカナダドルとアメリカドルの2つから選択できる場合もあります。
3.暗唱番号の誤入力には注意する
暗証番号を一定回数以上間違えて入力すると、カードにロックがかかり使えなくなってしまうので注意が必要です。
ロック解除は、防犯上自分ではできない仕様になっているので、海外でロックされたら致命的となってしまいます。
必ず、出国前に暗証番号の確認はしておきましょう。
また、キャッシングに限らず海外でのクレジットカード利用は暗証番号の入力が一般的なので、キャッシング利用しないという方も暗証番号の確認はしておいてください。
日本のように、暗証番号を忘れたからといって「サインに切り替える」といった対応は基本してくれませんので。
暗証番号に自信がないという方は、下記を参考に確認してみてください。
4.利用手数料とレートに注意する
海外ATMを利用すると、1回につき100円(税抜)~200円(税抜)の利用手数料がかかってきます。
多額の現金を持ち歩くのは危険とは言え、頻繁にキャッシングしていては逆に損をしてしまうことにもなるので、なるべく利用回数は抑えておきましょう。
また、レートの換算日にも注意が必要です。
キャッシングに適用されるレートは、ATMでキャッシングした日ではなく、利用データが日本のカード会社に届いた日になります。
そのため、実際に利用した日より高いレートで換算される場合があります。いわゆる損をするということですね。
もちろん、その逆で得をすることも当然ありますよ。
タイムラグとしては、大体2~4日ほど見ておきましょう。
5.現金とクレジットカードの取り出しはスピーディに行う
海外のATMでは、安全上の設計から現金やクレジットカードの取り出しが遅いと機械内に回収されてしまう場合があります。
なので、現金を引き出したあとはスピーディに取り出すようにしましょう。
万が一、操作途中に手順がわからなくなった時は、あわてず「CANCEL/EXIT(取り消し)」もしくは「CLEAR(訂正)」を選択して、最初からやり直せばOKです。
6.利用明細書は絶対に捨ててはいけない
日本では、出てきた利用明細書を丸めてポイッと捨てることもあるでしょうが、海外では絶対に捨ててはダメです。
万が一、クレジットカードがATMに回収されたとしても、利用明細書があれば ”その時間に利用した” という証拠になります。
また、ATMやキャッシング絡みでトラブルに合った場合でも、利用明細書が証拠になりえることもあります。
とりあえず、帰国するまでは捨てずにきちんと保管しておきましょう。
7.暗証番号は手で覆って入力する
日本は平和ですが、治安の悪い国はたくさんあります。
海外で暗証番号を入力する時は、周りから見えないよう必ず手で覆ってから入力するようにしましょう。
「悪質!クレジットカードが不正利用される6つの手口と防止方法を大公開!不正利用されても60日以内なら盗難保険で補償される」で詳しく紹介していますが、暗証番号が漏洩した不正利用に対しては、盗難保険は適用されませんよ・・・。
8.帰国したら1日でも早く繰り上げ返済をする
キャッシングの利息は日割り計算されているので、帰国したら1日でも早く繰り上げ返済をするのが鉄則です。
間違っても、カード会社の支払日まで待つといったことはやめておきましょう。
非常にもったいないですよ。
例えば、1ドル100円、実質年率18%として、1,000ドルをキャッシングした場合で比較してみると、それぞれの利息額は
キャッシングから30日後に返済:100,000円×0.18÷365日×30日=1,479円
となります。その差は740円。少しの手間で約半分の利息になりますね。
帰国したら、忘れずに繰り上げ返済の手続きをしておきましょう。
なお、くわしい利息の計算方法については下記で解説しています。
9.キャッシング枠とショッピング枠は共有されている
詳細については、
で紹介していますが、キャッシング枠はショッピング枠の中に含まれているので、キャッシング枠を利用するとその分ショッピング枠は減ってしまいます。
あまり多様しすぎると、肝心な時に「限度額オーバーで使えない・・・」なんてことにもなりかねませんので、自分の限度額はしっかり把握し計画的に利用するようにしましょう。
「ちょっと心配だな」という方は、出国前に利用限度額を引き上げるというのもいいかもしれませんね。
引き上げ方法は、下記で解説していますので気になる方はチェックしてみてください。
まとめ
今回は、海外ATMでキャッシングする際の手順と9つの注意点について紹介してきました。
キャッシング自体の操作手順については、これといって難しいのことは何一つありませんが、やはり利用する際の注意点である
- 空港や金融機関に設置されているATMを利用する
- 引き出す通貨の種類に注意する
- 暗唱番号の誤入力には注意する
- 利用手数料とレートに注意する
- 現金とクレジットカードの取り出しはスピーディに行う
- 利用明細書は絶対に捨ててはいけない
- 暗証番号は手で覆って入力する
- 帰国したら1日でも早く繰り上げ返済をする
- キャッシング枠とショッピング枠は共有されている
の9つについては、しっかり覚えておいてほしいところです。
特に、帰国後に行う繰上げ返済にかんしては、損に直結する部分なのでくれぐれも忘れないようにしてください。
キャッシングの利息は日割り計算
1日でも早い返済をおすすめ致します。
以上、「両替不要!海外ATMからキャッシングで現地通貨を引き出す手順と注意点!クレジットカードさえあれば誰でも簡単に操作可能」についての紹介でした。